Apple社が、毎年開催している、開発者向けのカンファレンスWWDC(Worldwide Developers Conference)が、今年の6月5日(月)~9日(金)までアメリカのサンノゼで開催された。

MarQ運営会社であるMogic株式会社からも、2名で参加した。基調講演、ARや機械学習などの新技術に関するセッションや新製品の体験会など、積極的に回っていった。

同カンファレンス参加者は、抽選で選ばれた各国からの、約5000人で、メインホールで行われるセッションは常に満席に近い状態であった。

MarQの記事に見られる最新のキーワード、人工知能、音声認識、そして両者によるカスタマー対応について、カンファレンスの内容を紹介したい。

コールセンターやサービス窓口など、様々な業界で対話型の人工知能による顧客対応が進んでいる。例えば、チャットボットの自動応答などである。これは近年音声認識の精度が向上し、自然言語処理能力が高まってきたことが、技術的な背景となっている。

このような顧客対応の課題は、実際に対応を受けたカスタマーがどのように感じるかである。同じ内容を同じ文章で、担当者が発話しても、誰が発話したか、その声の質や大きさ、間の取り方やちょっとした言葉遣いなどで、カスタマーの印象は大きく変わってくる。

それと同様のことが、現在、人工知能による対応にも要求されるようになってきている。機械学習により整合性のとれた返答をただ返せばよいというだけでなく、「親しみを感じてもらえるAI」が、これからのテーマとなると、感じた。人工知能が適切に対応したかだけではなく、その対応にカスタマーがどれだけ満足するかが、重要なのである。

発話内容をデータとして分析し処理する部分をAmazonやGoogleの得意分野とするならば、人間の感情や身体的な動作が伴ってくるUI/UXの部分は、まさにApple社の得意分野である。

同社はその得意分野をよく理解し、“Siri”で「自然な発音」を行うための研究を長く続けている。同じ文章でも、状況に応じて異なった読み上げ方をする様子がカンファレンスでお披露目されていた。さらに、“Siri”は、カスタマーの個人の趣味趣向を理解し、発話内容をパーソナライズしていくことも考えている。

“AmazonEcho”も、ユーザーにより親しみを感じてもらえることを目標としているという話もあり、対話型人工知能の開発にあたっては、「親しみ」がキーワードとなっていく可能性もある。

【関連サイト】WWDC17