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「AISAS理論」-Web担当者が理解しておくべきeコマースのマーケティングモデル-

今回は、企業のWeb担当者がWebプロモーション施策を検討する際に大切な「AISAS(アイサス)」について、中小企業のWeb担当者の視点で、できるだけわかりやすくご説明します。

AISAS(アイサス)は、一般的に「AISASの法則」や「AISAS理論」と呼ばれ、マーケティングにおける消費行動のプロセスに関する仮説のひとつで、消費者の購買行動が、「広告に注目する」→「(商品やサービスに)興味・関心をもつ」→「検索する」→「購買する」→「共有する」というそれぞれのプロセスから成り立つ とする理論の事をいいます。

主にeコマースのWebプロモーション施策を検討する際に、消費者がどのような状況に位置しているのかを把握・分析し、状況に合わせて適切にアプローチする方法を検討するために利用されています。

これまでは、AIDMA(アイドマ)理論と呼ばれるマーケティングモデルが活用されてきましたが、インターネットが普及することで、消費者が購入前に自分でGoogleなどの検索エンジンを使い、商品やサービスなどの情報を調べることができるようになり、それによって、「Attention(注目・認知させ)」→「Interest(興味・関心をひき)」→「 Desire(欲求をひきだして)」→「Memory(記憶に焼付け)」→「Action(購買に結びつける)」というAIDMA(アイドマ)のモデルだけでは、消費者の心理・行動プロセスを捉える事ができなくなってきました。

そこで、インターネット・SNSやブログなどの普及による生活者の行動パターンの変化を反映させて、AIDMAのモデルに「検索(Search)」「共有(Share)」などのプロセスを加えたものがAISASとなります。

それでは次に、AISASのそれぞれのフェーズがユーザーのどのような心理段階を意味しているかをご説明します。

 

AISASのプロセス

AISASは消費者の心理・行動プロセスの頭文字を指し、それぞれ次のようなプロセスを意味し、それに合わせてどのようなプロモーションをどのプロセスで実施するかを検討していきます。

Attention(注意が喚起され)

広告を配信し、潜在層に商品やサービスを認知してもらいます。施策例:Google Adwords や Yahoo!プロモーション広告などを使ったビヘイビアターゲティング広告など。 ユーザーは商品やサービスをほとんど知らないため、ここで注意喚起し、商品やサービスを知ってもらいます。 ※ビヘイビアターゲティング広告とは、Webサイト上でのユーザーの行動履歴に基づいて分類し、ユーザーごとに最適な広告を配信する広告。

Interest(興味が生まれ)

ユーザーは広告を見て、商品やサービスに興味・関心をもちます。施策例:Google AnalyticsやGoogle Webmastertoolなどを使ったアクセス解析、LPOでWebサイトを改善。サイトを訪問したユーザーに、いかに興味を持ってもらうかという段階で、ユーザーが目的のコンテンツにたどり着けているかどうかを分析したり、LPOによって最適なページを表示することで、「Action(購買)」や後日「Search(検索)」するユーザーを増やします。

Search(検索し)

ユーザーは検索エンジンやSNSなどで検索・情報収集して比較します。施策例:Google Webmastertool、Google Adwords、Yahoo!プロモーション広告などを使ってSEO、検索連動型広告の配信。商品に興味を持ったユーザーは検索エンジンで検索を行います。この段階ではSEOやリスティング広告が有効です。

Action(購買し)

ユーザーは商品・サービスを比較・検討後、商品を購入します。 施策例:Google Adwords、Yahoo!プロモーション広告などを使い、リターゲティング、サーチリターゲティング広告を配信。 商品・サービスについて検索したけど、そのセッション中(一回のウェブ閲覧行動)には購買に至らなかった場合、サーチリターゲティング広告、購買に至ったユーザーには、後日、リピートを促すリターゲティング広告を配信します。

Share(情報を共有・拡散する)

ユーザーは商品やサービスに満足し、SNS等で情報を共有・拡散します。 施策例:Facebook、Twitter、Google+、InstagramなどのSNSを使った拡散促進やクチコミ広告などFacebookページやGoogle+ページを作成するなど、SNSを活用して情報を共有(拡散)してもらう仕組みを構築します。また、顧客に使用感やメリットなどをブログやSNSに書いてもらうクチコミ広告・バズ広告などと呼ばれる広告も存在します。

 

すべての消費者の行動がAISASで説明できるわけではありませんが、このようにAISASを使って各フェーズごとに適切なプロモーションを行うことで、無駄な広告費用を削減し、ビジネスに大きなインパクトを与え、売上や利益を最大化することができます。

 

リスティング広告の運用も担当しているWeb担当者の方は必読記事です↓

AISAS理論は代理店の罠!?からの考察と、リスティング広告プレイヤーは知っておかなければいけない考え方

 

新任リスティング広告担当者や運用初心者必須のリスティング広告(専門)用語一覧

リスティング広告初心者や、自社のリスティング広告運用を代理店に任せている場合、話を進める上で理解しておいたほうがいい簡単な用語を解説します。

ここで一覧にしているものの他にもたくさんありますが、僕自身がリスティング広告を運用し始めた頃に、調べなければわからなかった、または調べてもわかりにくかった用語を中心に一覧にし、簡単に説明します。

リスティング広告(専門)用語一覧

リスティング広告

PPC広告と同意で使われる。 ユーザーが検索したキーワードに関連する広告を表示し、広告がクリックされることにより料金が発生する仕組みの広告。

PPC(ピーピーシー)

ペイ・パー・クリック クリック課金。クリックされる度に課金が発生する仕組みの事。

SEM(エスイーエム)

サーチ・エンジン・マーケティング 一言で言うと、検索エンジンからの集客に特化したネットマーケティングの事。

インプレッション(imp)

広告の露出(掲載・表示)回数の事。

検索クエリ

ユーザーが検索時に、情報や商品を探すために実際に入力する単語や複数語句の事。

品質スコア・品質インデックス

「品質スコア」=Google Adwords 「品質インデックス」=Yahoo!プロモーション広告 検索連動型広告での「キーワードの品質」を10段階で表し、10に近いほど品質が高いことを表す。品質スコア・品質インデックスは、クリック率、キーワードと広告と検索クエリの関連性などで決定される。

CV(シーブイ)

コンバージョン 製品購入や資料請求など、最終成果の事。

CVR(シーブイアール)

コンバージョンレート 訪問ユーザーのうちの何割が製品購入や資料請求などの成果に至るかの割合。

CTR(シーティーアール)

クリック・スルー・レート クリック率。広告がクリックされる割合。

CPC(シーピーシー)

コスト・パー・クリック クリック単価。1クリック獲得にかかるコスト。

CPA(シーピーエー)

コスト・パー・アクイジション 顧客獲得単価。製品購入や資料請求、会員登録などの成果を1件獲得するのにかかるコスト。

LPO(エルピーオー)

ランディング・ページ・オプティマイゼーション 広告などをクリックしたあとに表示されるページを成果につながりやすいよう最適化する事。

ROI(アールオーアイ)

リターン・オン・インベストメント 投資収益率。投資した費用に対して得られる利益の割合。 読み方は(ロイ)ではなく(アールオーアイ)が正解です。 2013.06.24修正

ROAS(アールオーエーエス)

リターン オン アド スペンド 「売上額÷広告コスト×100=ROAS(%)」 広告の費用対効果の事。

CPO(シーピーオー)

コスト・パー・オーダー 1件の注文や申し込みを獲得するためにかかった費用。

KPI(ケイピーアイ)

キー・パフォーマンス・インディケーター 企業の目標やビジネスの戦略を実現するための具体的な業務をモニタリングするために設定される指標のうちの特に重要なもの。

LTV(エルティーブイ)

ライフ・タイム・バリュー(顧客生涯価値) 顧客が生涯(長期に渡って)購入し続ける商品や繰り返し利用するサービスのトータル価値。

自分で運用しない場合も理解しておくと代理店の担当者と円滑に話を進める事ができますし、上に挙げた用語はリスティング広告担当者だけではなく、ECサイトの運営者やWebデザイナー、企業のWeb担当者であれば必須ではないかと思います。

間違いや表現的におかしい部分があれば、コメント欄よりご指摘いただけますと幸いです。